26夜の月砂.....
- Ari Nakamura

- Jan 1, 2005
- 11 min read
Updated: Sep 7

目次
二十六夜の月砂

みつくれば かわりつきかげ あいぞらに いざようこころ かなたのさばく
すなのなみ さらさらつきに あたるよで 二十六夜の みやびなさきよ
だれつつむ くうどうのよの おぼろぐも つきのまわりで うんものろんど
つきのさき あたしのこころ つきさして
みつめるひとみ つきいろで さらさらすなに おぼれゆく
。。。。。。 ゆるりこころに てをあてて さらりつきづな おぼれゆく 。。。。。。。
みつくれば かわりつきかげ なぞかける こいはまほうか よまよいごとか
あいのちり きらきらここに たまるよで 二十六夜の みやびなだすと
ひめつつむ こいのちりみつ たなごころ つきかげさばく きみとぼくだけ
つきのさき あたしのこころ つきさして
みつめるひとみ つきいろで さらさらすなに おぼれゆく
。。。。。。 ゆるりこころに てをあてて さらりつきづな おぼれゆく 。。。。。。。
こころとかくれんぼ

ひそやかに もりのめいろで かくれんぼ めじるししるす かばのきのかわ
つきうつす しらかばばやし しらじらと わらわのかげが グリムのこいし
さむいわ さむいわ あたしはここよ。。。。
みうしなう なきべそがおよ いとおしく ましろいいきを おくってあいず
かばのはが さやさやまねく あのくぼみ しずみしわらわ そなたをまちて。。。。
さむいわ さむいわ あたしはここよ。。。。
あかずのま あまいわらわと であうまえ あおひげのへや すきまにしのぶ
かきねこえ はべるままにて よしなごと めいろはとけて てをとりおどる
ぱちぱちと はぜるかばのき ぺちかのひ なやみのひみつ やみよのからす
。。。。。。( さむいわ あたしはここよ )。。。。
ドイツトウヒ(独逸唐檜)

ゆきのひに ドイツトウヒが 20ぽん といたげなさま だれかになにか
きづいてる ミストのなかの まつの香を ぼくひとりでは こえられぬみち
あのにわで きみとさがした クロッカス かわいいきいろ つゆのはにかみ
かいがんで はまひるがおの つるべもち こゆびをつなぐ ぼくのしんぞう
めをだした スイカのたねが かなしげで きみとつまんだ なつのいしはま
はなばなの うつろいかんじ はかなくて おくびょうものの せつなきこいよ
もえるよに とまどいかくさず めをそらす きみのいきぎれ ぼくをまどわす
おびえてる たからをかくす ばしょはなし たださしだして めをつむるぼく
かぜさそう ドイツトウヒの あのにわを こいみどりのは いこうエゾリス
かわらずに しきつづくあお あこがれの ときわぎしるす あいのおもかげ
きづいたね ミストのなかの まつの香を きみのこたえと ぼくのしあわせ
きりのひに ドイツトウヒが 20ぽん きみとぼくとを まっていた
きのしたで しずかにだいた ぼくのきみ ほころんだくち ぁぁいとおしい。。
あたたかく ただあいだけが ゆっくりと ほおをかすめる ~ ~ 。。。。
姫とあしおと

あのおとは いつものきみの はしるあし だれもがわかる うきくさのおと
そのおとは すこしひきずる そとがわが すれてへるおと おもうおどろき
だれしらぬ このおとのわけ みかづきの わらわとであう なれそめのおと
くもがくれ そのなかだけの あかききみ ひとみのあつさ うっとりとける
あのよるを。。。つきへのいけにえ。。。またひとつ。。。とけてながれてうけとめる
あのこいを。。。こいとよべない。。。はかなさに。。。むせておぼれて。。。またむせる
そのおとは いつものきみの はねるあし だれもがわかる こいざれのおと
あのおとは すこしひきずる うちがわが すれてへるおと おもうおもいで
だれしらぬ このおとのわけ もちづきの わらわとわかつ ひみつのみやび
つきひかり そのなかだけの あおききみ すはだのやみに うもれたよるを
あのよるを。。。つきへのいけにえ。。。またひとつ。。。とけてながれてうけとめる
あのこいを。。。こいとよべない。。。はかなさに。。。むせておぼれて。。。またむせる
あのおとは こよいのきみの すがるあし だれもがわかる かたくななおと
そのおとは すこしひきずる こころのね すれてへるおと おもうこいしさ
わらわしる このおとのわけ しんげつの むにひとしい夜 わかれのしとね
ほしひかり そのなかだけの しろききみ なみだのやみじ とわとおもえん
あのよるを。。。つきへのいけにえ。。。またひとつ。。。とけてながれてうけとめる
あのこいを。。。こいとよべない。。。はかなさに。。。むせておぼれて。。。またむせる
むせておぼれて。。。またむせる。。。。。。。
闇の笛吹き退治

ほしふるよ やみのすきまに たたずんで ひとりふえふく つめたきくちびる
くうをまう じげんのちがう くうかんで あやつるたましい やみのはめるん
からからと いとまきぐるま よんでいる ねむりのもりの そのおくのおく
くろねこが みぎかたひっかく ゆめをみた みかずきいろの ぴかりめこわい
きりり みぎかた いたくって ひだり あなたへ てをのばす
ゆめよ ゆめよと ささやいて きゅっと わたしを だきしめる
こころ あなたに まもられて やみに しずかに めをとじた。。。。。
ほしふるよ やみのはめるん おいやって ふたりすやすや ねむりましょう
。。。。。。。。 さきにあさをむかえても そのままいてね おねがいね 。。。。。
やまなり

ざわざわと こうべがさがる たけばやし あきされのかぜ ふあんにおどる
さわさわと さするきみのて さそいめに なみがふたえに みえになり。。。
やまなりと きみのなみおと かさなりて あふれるここち ほとばざるなり
ざわざわと こうべがさがる たけばやし あきの夜のゆめ すぎし世のゆめ
とどまりぬ こころのどこかに たまとなり。。。。。
覚えているわ、やまなりとあなたのなかのよせる波、わたしのなかのかえす波
とわにおもえたあの波を。。。。。
さむざむと からかぜとおる やみじとて 恋かれしこい むつまれしここ
やまなりと われのなみおと かさなりて つかえたむねの こだまがかえる
やるせなく ただひたすらに くちづけし よつゆのむしを うとまざりけり
ざわざわと こうべがさがる たけばやし あきの夜のゆめ すぎし世のゆめ
とどまりぬ こころのどこかに たまとなり。。。。。
覚えていてね、やまなりとわたしのなかのよせる波、あなたのなかのかえす波
とわにおもえたあの波を。。。。。
くさぶえ

裂いていた あおいささのは きみのゆび からむからかぜ わらわのこころ
きみははむ かるくくわえた くちびるに ささのはふるえ とどけむねいろ
こえでなし ただひたすらの くさぶえに われとりみだし そらにしずまん
きみはさす くもになりたし こいごころ まんてんのほし たゆとうわらわ
ああ、わたしはまんてんのほし。。。あなたの手をまっている
ああ、あなたはそらのくも。。。わたしのくちびるをまっている
あなたのふえは、すべてをつたい。。。すべての先にとどきそう
くさぶえのふるえ。。。。あなたのあいず。。。。まちこがれ。。。。
まちきれず。。。。もえてたゆとう。。。。
ひきぬいた ささのはかおり きみかんじ からまるこころ くさぶえのふるえ
われのなか あかくいろずき ふえをまつ からまるからだ くわえたささのは
ことばなく ただひたすらの みみのあじ あまやかににがく きみをもとらえ
こいのなか かおすのそらに ふえのおと ふたりはなたれ もえてたゆとう
とどきそうで とどかない げんそうのねいろ つかめない
ただこころだけ つかまれて もえてたゆとう いつまでも。。。。
ああ、いとおしい くさぶえのきみ。。。。
雨夜の街路樹

あいいろの あまあしにがく ぷらたなす はらわれしえだ せつなきやみじ
かぜをうけ えだはがんこに ぶきように おずおずかぞえる おのれのすずを
すずのかず るるとこまかく ふるえてる かぞえなおしも またままならず。。。
あまつぶを うけてくるしく つやめいて はだかのみきの はじらいいたい
すずとても かららころろん おともなく かたちばかりの まやかしのすず
わいぱーが さえぎるたびに とおのいて さえぎるたびに かすめるおえつ
かさなりし やみじのにがさ ふゆじたく わたしのこいも はらわれしえだ。。。
しんみりと ころがるすずを てにとりて かたをすくめて かんじるいのち
からころと ならないすずの いみをしり むかれたわたし あいのつぎのて。。。
あいいろの あまあしにがく といかけの おとぎいづこか すずかけのきみ。。。
ほしのこ

ほしのこさん
みぞれまじりの
ばんしゅうに
せつないびじゅある
かじかむほっぺ
つきがくれ
きらきらなみだ
かたまって
あなたにかえる
みつぎもの
あたしよ。。。
。。。。マフあげる。。。。
ほしのこさん
。。。。またたいた。。。。。。
薔薇神酒

ばんしゅうに つるばらのさき つむじかぜ わなわなゆする りぼんをきって
しがみつく ことしさいごの ぴんくいろ えだのさきには アンジェラのゆめ
かおりとび うすみどりいろ かわりゆき ただゆすられる おもくむぼうび
けなげにも ばらぐもいっぴき はりついて たわんだえだに みえかくれ
あかつちの ふかみましたる ばらのねは えだのさきほど ひろがって。。。。
いらぬなやみと つぶやいて。。。。
ちかのこと ちじょうのことと きまりごと しきのめぐりの はかりごと
いかざるや わらわのこころ むぼうびで ねはいづこまで かすめるそなた
あかつちの ふかみましたる ばらのねは えだのさきほど ひろがって。。。。
なやみかもすと つぶやいて。。。。
ばらしんしゅ ねむりのきせつ まちこがれ あかいみふたつ ふるえよりそう
月にて

みあげると まろきつきにて かぐやひめ このつきのつき むかえのてんま
ほしかざり きらりなみだと かさなれど さだめのちかい ふしぎなかほり
なりそうな まるいたいこの かわのよう まろきつきにて ほねからひびく
むねのうち 銀いろの月が なってるの
かおる月 ひびく星空
銀いろキスも あなたの音色。。。。。。。。。
みみすませ ぎんいろてんまの かぜのおと このつきのつき かさなるうんも
ほたほたと うすがみあわせ つきつくり やみにうかせて あなたにおくる
なりひそめ まろやかうたげ せつなきみ さだめのとびら こわされまじと。。。。
むねのうち 銀いろの月が なってるの
まるいほお あまくきぬづれ
銀いろキスも あなたの音色。。。。。。。。。
つきのおと
つきのおと どんなおとかと とわれると
みずたまが きんぞくのうえ はねるおと
どうくつで しょうにゅうどうが とけるおと
ぎんぐらす ねくたーみたして はじくおと
そっときみをだきしめて
きつくきつくだきしめて
きみがだすこえ
つきのおと。。。。
きす

きすひとつ ただようごんどら わらわのせ つきのさそいに せつなのしずく
ほそづきよ やまぶきいろの きすふたつ なみまはしゃいで またたくひかり
けらけらと わけなくわらう ここちして とまどいがちな きすみっつ。。。。。。
きすよっつ そちのいきぎれ いとおしく あえぐかぜのね ぱんのいたずら
きすいつつ むつむこころよ たまらなく とじたひとみに かたるつきかげ
うなばらの ふねなきわらわ そちのむね つつみつつまれ きすぜんぶ。。。。。。
つきにかくれて。。。きすぜんぶ。。。。。。。。
うず

うずまきの よそくふのうの ながれとて はかなきくもに そなたぬかずき
つきよんだ わらわしたいて うらめしく うずのゆうわく おぼれるひびを
なぜにそなたは。。。つげぬのか。。。わらわがこわいと つげぬのか。。。
やうやうと うずのながれは はげしくて のみこむきょうふ おぞましかりき
まじわらず ただおもいだけ まきだされ まわるごうもん めいろのごとし
わらわのあいが。。。こわいのか。。。そなたのこいが あおいのか。。。。
すれちがい めざめのよいに むなさわぎ まわしたゆびに からむものなし
みみつむり めをとじたさま いたわしく にじみしちのあと こころのなみだ
なぜにそなたは。。。つげぬのか。。。わらわがすきと つげぬのか。。。
わらわのあいが。。。にがいのか。。。そなたのこいが おもいのか。。。。
あきらめず うずにまかれて えたるもの いとしきたまよ わらわといこわん
きすふたつ
きすひとつ
あまのがわきれい
そなたとわらわ
哀しみわすれ
きすふたつ
わらわの所望は
きすふたつ
そなたのげいを
まもるため
きすふたつ。。。。。
なみだをこめた
きすふたつ。。。。。
つきのえくぼ

ゆきちかし げんむのゆうに こだました みかづきよげん ちかよりがたく
こうきなる つきのかおりの ゆみづるの するどきかどに てのひらあわす
るりいろに こぼれるほしの おみくじは しろつきみそう まちびときたり。。。。
たなばたに うまれしひめの はれぶたい ましろきころも ゆめづきもよう
わたぼうし あまやかげんの そのカアヴ よげんのつきの あのカアヴ。。。。
そなただけ くもをはらいて まちこがれ こよいのうたげ かげぬいつけて
。。。。。。
だきここち ほそこしカアヴ つきのげん かなでるうたは えくぼつき。。。。
。。。。。。。
そなただけ ちかいしあいの おくりもの たまなるなみだ えくぼつき。。。。
こいぶみ

あいたいわ おぼろ月夜の だいだいに かなでるなみが ひとみのようで
こいしいわ ごとごと走る きかんしゃの まどのあかりが さみしくよぎる
とおくには いかつりぶねの ちらちらが きみはまだかと つぶやいて。。。。
いきたいわ この海あるいて いけるなら。。。。
つづくゆめ きょうかぎりの つづきのつづき。。。
。。。すきよ、とても・・・・
あいたいわ 夜露のような おほしさま しめったくうき てざわりきれい
こいしいわ ころころ鳴いた あきむしの ふしぎなリズム あまいうたげ
とおくには 山々のかげ くろぐろと ここにいるよと うなってる。。。。
いきたいわ この山こえて いけるなら。。。。
つづくゆめ きょうかぎりの つづきのつづき。。。
。。。ぁぁ・・あいしてる・・・・
