へんてこりんな扉
- Ari Nakamura

- Dec 1, 2014
- 5 min read
Updated: Oct 11

詩・画 ナカムラアリ
目次
ゆうぐれ・とおりあめ

しずけさ ぬって ねこが よこぎる
しずしず だれにも わからぬように
しずしず・・・ぼくも わからなかったさ
安全第一

おーらら♪
アマとは命しらず
プロは 安全第一
おーらら♪
ボクのピアノ線はなさないでおくれ
おーらら♪
君以外に見せたくないんだ
命知らずぶった ボク
銀座Steps Galleryオープニング企画「倉重光則展」にて撮影・川上直行/手はナカムラアリと倉重氏
ポイズン

ありそうな なさそうな ドク
のまされそうな のんじゃったそうな ドク
ぼくたちは きっと
おそるおそる のんでたよ 3てき
おちょこ いっぱいは
はしってって はきだして
3てきぶん 体内をまわってる
いまも~
はつゆきのお味

めざめると
きょだいな けーき
あさひの とっぴんぐ
ナマハゲ シッシッ♪

シシマイ シマイ ナマハゲ コナイ
ヨイコノ トコロ コナイハズ
マメ マイテ パラッ♪
マメ マッテ クルッ♪
シシマイ コナイ ナマハゲ シッシッ♪
マメ マイテ パラッ♪
マメ マッテ クルッ♪
インコちゃんより

しろめ ないの
ぼくってだから ふしぎなの
きみのことでも
ぼくのことでも ふしぎなの
だから くびかしげて
よくかんがえてる つもりなのに・・・
しろめある きみ
きみん肩 すてきだね☆
うれしそうなカメムシ

きゅうに おこされて
たぶん なんとなく ふんわり ほんわか
あたたかくって うとうとと
えっーっ、おきてもいいのぉ~ ~
うれしくって ぶーん
うれしくって ぶぃーーーーーーん
デンキのまわり わぁい
白いかべ だいすき
ぼくのこと きらいな子なんて かまわない
うれしくって ぶーん
うれしくって ぶぃーーーーーーん
デンキのまわり わぁい
白いかべ とくにすき
ぞくぞく ともだちやってきて えへへ
きゃあきゃあ されるの いみふめい!
うれしくって ぶーん
うれしくって ぶぃーーーーーーん
デンキのまわり わぁい
本よんでる人 みつけたぶん♪
( きゃぁっっっっっ )
すとーぶすとーぶ すとーぶぅぅう

ふぁいあだんすがみたければ
石炭まぐまがみたければ
とくとうせきで
はなかみテッシュも。。。メラメィラ♪
くろい石もえるよ 火がでるよ
木切れもえるよ 火の子とぶ
ふたあけて 石炭5個ポイ
おしりのギア ガシガシ ポーボーッ
ぐすぐすお鼻も かわいちゃう
はなかみテッシュも。。。メラメイラ♪
(火バサミとショベル付・のちココア・・・
のちワイン&湯だったバレイショ)
ムキチョーエキ♪

むきげんだったら
むきげんだから
もはんしゅうに なれないし
だから だいにんぐてーぶるで
かんごくろっくんろーる おどって
どくぼうじゅう
ぴんなっぷがーるだらけに してやる
だからさ
しゃしんおくって。。。。
タイショリョウホウ

じゅうりょくがあるから
天からふるものは 地におちるでしょ
じゅうりょくにはんして 手をあげるのは
きんにくと えねるぎーがいるでしょ
ママもパパも 彼も いないでしょ・・・
つかまっちゃいけないのかもしれない処に
つかまるかもしれないのよ
じゅうりょくがあるからね
なんたってさ
ヒトハ パンノミニ イキルニアラズ
きみの ぱちぱちするマツゲおもって
ステレオのでんげんいれたよ♪
花かんむりとガオガオ

教養に みたない
リクツやジョウホウ
手放す 手はず 整えて
垂れ込んだ雲空に 吠える
がおがお
イバラのかんむり イヤイヤ
がおがお
シロツメクサの花冠
がおがおぉぉぉ
くれぇ~
がおぉぉ~
モゴゴコロ

バラは 無邪気に み空を仰ぐ
あたしは 未だに
バラの棘の意味がわからない
菜箸でつまむモゴモゴ
バラを食べたからって
薔薇色のガにならないし
薔薇色のガは、それはそれは、
もっと怖いしねぇ
でも。。。
勇敢に戦った気になるんだ。。。うへへ
ぴょんぴょんウサギの波わたり

カエル製かと おもっていたよ
ガマの穂
だから ヒリヒリになった後
もっと 怖かったの
あんしん あんしん
しのばずの池で きみが摘んでてくれるから
パタパタみたいにきもちいい とっときの ガマの穂を
。。。。ゆめ みたいだなぁ。。。
こかげのゴブリンちゃん

ゆきのはらへ はしっていったよ
あたしの子鬼
きいろのスキー靴でさ 川こえて
むこうの むこうへ
小枝ふりまわして 木にだきついて
そんでもって 熊笹で川つり
セリフまわしと 歌声と
うんと耳を大きくしたのに
小鳥くらいにしか聞こえないんだ
あたしがみてないと 思ってるときの
ゴブリンぶりを見たいから
放しておくの
あぁ・・・またうたってる
川こえて むこうの むこうへ
きみは ほんとうに むこうに いるね
鼻ききさんさんぽ

植生がちがう道を ぶらぶら歩く
ソテツやキウイ棚、青い柿、地をはうカニ達
川を泳ぐ巨大な錦鯉・・・海のハト
メガネを忘れて ぼくの見つけたもの当てられない
きみは 鼻腔をふくらませて そっとぼくに言う
***森の匂い はじめて降った雪の匂い
せつけんの匂い わたしの一番すきな匂い***
ぁぁ・・・雪・・・
風景は 海風にまぎれていった
あとがき
どんなにつらい怖い時でも、へんてこりんなユーモアの「扉」は存在する。そうじゃなければこんなに永く人間の時代が続くわけないもの。
そして、そんなイヤミなしなユーモアを伝えてくれるあの人は、私の中でも外でも・・・生き続けるんだと決めた。

ナカムラアリ
版画家・造形作家・詩人
詩集 へんてこりんな扉
2014年12月1日発行
2016年7月25日再版
発行所 sakura studio
